東大阪市にあるぱんだ動物病院の公式ホームページです

診療時間
月曜~土曜日:10時~12時半、16時半~19時半
日曜・祝日:10時~12時半

※年中無休、日曜祝日も開院

東大阪市ぱんだ動物病院

専門診療・手術

耳科専門診療

脳幹聴覚誘発反応装置

動物の耳は人間より複雑な構造をしていて、ワンちゃんでは病気になりやすい器官の1つでもあります。 耳の病気は気づかず、病院に来たときに重症化しているケースもよく見られますが、早い段階で適切な治療をすると比較的治りやすい器官でもあります。 日頃から状態、臭いをチェックしてあげることが大切です。

犬猫の外耳炎

外耳炎とは外耳の部分(耳介から鼓膜まで)に炎症が起こった状態です。症状や原因としては以下の様なものがあります。

外耳炎の症状
  • 赤み・腫れ
  • 痒み・痛み・頭を振る等の違和感
  • 過剰な耳垢・耳だれ・悪臭
外耳炎の原因
  • 耳ダニ等の寄生虫
  • ノギ等の異物
  • 耳道内の腫瘍
  • 耳道内の湿度の上昇(泳いだり、シャンプー時に水が入る等)
  • アトピー性皮膚疾患
  • ホルモンの異常
  • 自己免疫性疾患

上記のような症状を放っておいてしまうと外耳炎は急性から慢性のものに変わってしまい、耳道が狭くなったり、固くなったりしてしまいます。また、炎症が中耳や内耳にまで波及し、中耳炎や内耳炎を起こしてしまう事もあります(ワンちゃんに多い)。

中耳炎の症状

  • 口を開けたがらない
  • 難聴
  • 顔面神経麻痺
  • 瞼が下がってきたり、瞳が小さくなる(ホルネル症候群)

内耳炎の症状

  • 首を傾ける(捻転斜頚)
  • 眼が揺れる(眼振)
  • 旋回運動

当院における外耳炎の治療

外耳炎は早期に適切な治療を行うと、数回の通院で完治することも可能です。しかし、長い間放置したり、何度も症状が再発したりすると治療には長い時間が掛かってしまい、原因や状態によっては麻酔下での処置が必要になる事があります。

当院ではビデオオトスコープ(以下VOS)を用いて治療を行っております。VOSの利点としては以下のようなものがあります。

  • 耳道、鼓膜の状態を大きな画面で確認できる。
  • 耳の状態を記録し、再診時に比較できる。
  • 飼い主さんにも上記の事を一緒に確認して頂ける。

また、基本麻酔下に限りますが耳道内を確認しながら洗浄が行えます。

VOS

VOS

VOSによる鼓膜の確認

VOSによる鼓膜の確認

無麻酔での洗浄
無麻酔での洗浄

当院では出来るだけ奥まで洗えるように、身体を横にして耳道を出来るだけまっすぐにして洗浄します。 耳垢溶解剤で耳垢を浮かせた後、洗浄液で何度か洗浄します。洗浄後頭を振ってもらい、液を外に出してから、洗浄後の耳道内の状態を確認します。
麻酔を用いての洗浄が必要ない状態であれば1〜2週間毎に通院して頂き、症状の改善と共に通院の間隔を開けて頂きます。外耳炎は再発も多いので、基本定期的なチェックをさせて頂きます。

麻酔下での洗浄、処置
麻酔下での洗浄、処置

無麻酔での洗浄が不十分な場合や耳道内に異物・腫瘍がある場合には麻酔下での処置を提案させて頂きます。
VOSで耳道内を確認しながら無麻酔で行うよりも遙かに綺麗にすることが出来ます。また高濃度の薬液を耳道内に貯留させて薬を浸透させる事が出来ます。

耳道の腫瘍が原因の場合、VOS下で腫瘍を切除します。
麻酔下での洗浄も一回だけで終わることはほぼありません。2週間から1ヶ月程の間隔で数回洗浄を行わせて頂きます。勿論、その都度麻酔を掛けても大丈夫かどうか血液検査をさせて頂きます。

外科的治療

外耳炎は長い間放置すると耳道が固くなり、どれだけ洗浄を行っても改善することが難しくなります。その場合には耳道を切除することで痛みや不快感を無くすことが出来ます。
また、外耳炎が悪化して中耳まで炎症が波及すると、中耳の鼓室胞内に膿がたまることがあります。鼓室胞内をしっかり洗うには耳道からのアプローチだけでは難しいこともあるため、顎の横から皮膚を切って鼓室胞にアプローチする必要があります。

ご自宅でのお手入れについて

当院では外耳炎の誘発・悪化を促進する恐れがあるため、綿棒は勿論コットンによるお手入れもご遠慮頂いております。出来ればサロンでのお手入れも断ることをお勧めします。
耳道には元々自浄作用があり、耳垢を鼓膜から外に出す働きがあります。過剰な洗浄はその働きを逆に阻害してしまいます。少量の耳垢であれば生理的な範疇ですので洗浄はお勧めしません。

飼い主さんへ

耳炎の治療はとても時間と手間とお金が掛かるもので、飼い主さんに大きな負担を掛けてしまいます。しかし、治療には飼い主さんのご協力が不可欠なものになります。何か不安なこと、大変なことがあれば何でもご相談下さい。ストレスのない生活を送れるように一緒に頑張りましょう。

page top

上部にもどる